行田市T様邸 特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」駆除対策・サクラ剪定作業
ご依頼の内容は、娘様が生まれた時の記念樹として植えたサクラが、特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」に加害されてしまった可能性があり、どうしてもダメなら伐採もやむを得ないが、なんとか駆除しサクラを守ってもらえないかとのご依頼でした。
お客様情報
| エリア | 行田市内 |
|---|---|
| お客様名 | T様 |
| 受けたサービス | クビアカツヤカミキリ防除対策、サクラ枯枝剪定・殺菌剤塗布 |
| 作業人数 | ・クビアカツヤカミキリ防除対策 2人 ・サクラ剪定・殺菌剤塗布 2人 |
| 作業時間 | ・クビアカツヤカミキリ防除対策 1時間 ・サクラ剪定・殺菌剤塗布 0.5日 |
作業工程
クビアカ防除対策
ビフォー(8月)
アフター(9月)今年8月、行田市在住T様から、庭のサクラにフラス(木くず)が大量に出ていて、近年騒がれている特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」かも知れないとのご連絡を頂き、状況を確認しにいきました。
クビアカツヤカミキリのフラスの特徴は、写真のように褐色のかりんとう状で比較的硬いです。また、成虫羽化・脱出痕もあり、被害状況としてはかなり進んだ状態だと思われました。
登録農薬である「ロビンフット」や「アクセルフロアブル」では対応しきれないと判断し、今回は樹幹注入剤「ウッドスター」を注入することとしました。
まず、正確な薬量を知るため、根元付近の長さを計測します。


だいたい、10㎝間隔に穴をあけ、薬剤を注入します。この農薬は、樹体に穴をあけて農薬を注入し、樹の蒸散流に薬剤を乗せて樹体全体に薬剤をいきわたらせるものです。
幼虫は薬剤の浸透した材を食べることにより駆除されます。ただ、葉が萎れていたり、樹勢が落ちている状況だとうまく薬剤がいきわたらない可能性があります。また、心材に入ってしまった幼虫や蛹、成虫には効果はありません。
注入後は、注入した穴に殺菌剤入りの癒合剤を塗布し作業は終了です。薬剤の効果は3か月ですが、11月に入ると中の幼虫が休眠期に入ると言われていますので、次回の樹幹注入は来年の5月予定です。
クビアカツヤカミキリ駆除の方法はまずなんといっても早期発見です。そして、加害程度が激しい被害木は今後の生態系のことを考慮して伐倒駆除が第一の選択肢です。
しかし、思い入れのある大切な樹を何もせずに伐採したくないと仰る施主様は多くいらっしゃいます。手間はかかりますが、何年かかけて幼虫、成虫とも根絶していければと思っています。
サクラ剪定・殺菌剤塗布
サクラ剪定・殺菌剤塗布ビフォー
サクラ剪定・殺菌剤塗布アフター
2020年12月、8月にクビアカツヤカミキリ防除策として樹幹注入を行ったT様邸のサクラの剪定を行いました。
樹形を整えるというより、主に枯枝を剪定し、また腐朽している幹に殺菌剤を塗布する作業を行いました。
このサクラは幹の腐朽が激しく、木槌で打診したところかなりの空洞化が進んでいました。サクラの幹から出ている根を「不定根」と呼んでいます。ソメイヨシノは不定根が出やすく、この不定根が地中まで伸びると養分を吸収し樹勢回復が図れるようになると言われています。
このサクラも不定根が運よく地中まで到達したため、なんとか生きながらえることができているのでしょう。
腐朽部分を綺麗に掃除し、殺菌剤を塗布しました。
枝の剪定痕にも殺菌剤を塗布します。このサクラは幹の腐朽が激しいため上部枝との荷重バランスを考慮し、上に枝を伸ばさず、コンパクトな樹形を維持して様子を見ていこうと思います。
クビアカツヤカミキリの穿孔痕。幹だけでなく、上部の枝にも穿孔していました。まとめ
クビアカツヤカミキリの根絶には生活史をきちんと把握し、その地域にあった駆除のスケジューリングを作る必要があると考えています。
今後の予定としては、5月にネットを巻き、中から孵化してくる成虫を捕殺すことが重要です。さらに駆除するだけではなく防除において必要なことは樹の生育している環境も改善してあげることです。サクラの場合、施肥も行うことが必要です。
サクラを健全に育てることが、病害虫を予防し、サクラを守ることに繋がると思います。