熊谷市中央公園 祇園枝垂の樹勢回復作業
埼玉県熊谷市にある中央公園に植栽されている祇園枝垂(種名:エドヒガン)2本に対し、土壌分析を行った結果、微量要素の欠乏、特に可給態リン酸の数値が低いことが分かりました。リン酸が欠乏すると今後根の伸長や開花が不良となることが考えられます。このような状況を改善する取り組みとして、寒肥による樹勢回復施業を実施しました。
お客様情報
エリア | 埼玉県熊谷市 |
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お客様名 | 埼玉県熊谷市藍造園様(熊谷市中央公園指定管理者) |
受けたサービス | 樹勢回復(寒肥) |
作業人数 | 6人 |
作業時間 | 1日 |
作業内容
寒肥用の穴を、エアースコップを使用し開けていきます。エアースコップを使用することで、なるべく根を傷めず掘削することができます。太い根が出てくるところもあるため、穴の状況をみながら注意して行いました。
施用する寒肥資材をブレンドして準備するのはとても大変ですが、、藍造園の職人さんたちに手伝っていただき、順調に進みました!
このサクラは黒土を使用して植栽されていることから、リン酸吸収係数が高くなり樹木がリン酸を吸収しづらい環境となっているため、主にリン酸分の吸収を上げるための寒肥を目的としています。
そのため、今回は菌根菌資材も使用しました。植物の根と共生する菌根菌は、リン酸の利用効率向上や、植物が自然環境から受けるストレスへの耐性の向上などの効果があることで注目されています。
施用した資材を埋め戻し、現状土で山を作り(施用穴を踏まれないための目印として)無事作業が完了しました。
担当者のまとめ
作業中は熊谷市役所の方、業者の方、市民の方が見学にいらして下さいました。たまたま遊びに来ていた樹木医の同期の方ともバッタリお会いしたり(^^♪楽しく作業を行わせていただきました。
今後は、サクラの開花状況や展葉後の状況の確認など行い、経過観察をしていきたいと考えています。ご依頼・ご協力いただきました、藍造園様ありがとうございました!
今年は2023全国さくらシンポジウムが熊谷で開催されます。
ご興味のある方は、是非!熊谷にサクラを見に来てください!