行田市T様邸 ソメイヨシノに対するクビアカツヤカミキリの被害対策作業
ご依頼の内容は、昨年クビアカツヤカミキリ対策として、薬剤の樹幹注入を行わせて頂いたT様邸の奥様から、今年はサクラの葉が展開し終わった頃に防虫ネットを巻いて欲しいとのご依頼を受けました。
また、T様邸のサクラは加害程度が激しかったため、再度薬剤の樹幹注入も行いました。
お客様情報
エリア | 行田市 |
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お客様名 | T様邸 |
サービス内容 | ・ソメイヨシノに対するクビアカツヤカミキリの被害対策 ・薬剤の樹幹注入(ウッドスター) ・クビアカガードネット設置 |
作業人数 | 3名 |
作業時間 | 2時間 |
作業ビフォー・アフター
作業工程
作業前にサクラの状況を確認します。まだフラスは出ていませんが、他の地域などではフラスの排出が確認されているところもあり、内部の幼虫は確実に動き出しています。
樹から出ている樹液の状況も観察しておきます。樹液が出ているということは、そこからクビアカの幼虫が穿孔した可能性が高い場所です。しかし、樹の防御反応として出た樹液や樹脂に溺れることで幼虫が死亡している可能性もあります。
作業前に硬くなった樹液を除去し、今後、新たな樹液の漏出がないかなどの確認も必要です。
まず、ネット設置の前に薬剤(ウッドスター)の樹幹注入を行います。ドリルで穴をあけた後には、きちんと癒合剤を塗布しておきます。
このサクラは昨年、被害状況としてはかなり進んだ状態でした。薬剤注入の効果がなかった場合、今後の生態系のことを考慮して伐採も考えましたが、フラスの量も減少し、効果がみられました。
なにより、施主様が想い入れのある大切なサクラを伐採をする前になんとか手をつくしてくれないかというご依頼でしたので、今期も薬剤の樹幹注入を試みようと思います。
今回、いつも弊社でお世話になっている、(株)栗原弁天堂の方々にネットの設置方法をご教示頂きながら行いました。
ネットの設置方法に“決まり”はありませんが、色々と細かいテクニックが必要です。また1人での設置は不可能で、最低2人は必要です。
栗原弁天堂の方々は、この時期毎日のようにネットを設置されていて、慣れた手つきで作業を行って下さいました。
毎日ネットを設置なさっていても、毎回木の形や植栽状況などが異なるため、設置方法を試行錯誤なさっているそうです。
風でネットがバタつかないように棕櫚縄で軽く固定し(栗原弁天堂さん考案)、完了です!
担当者のまとめ
今回設置させて頂いた、クビアカガードネットの特徴として
- 0.4mm目合い(カミキリムシの顎の構造上、かみ切られにくい)
- 編み目に産卵管が入らない
- ブラック(ブルーやホワイトより、視認性が良く成虫の確認、捕殺が容易)
が挙げられます。
クビアカツヤカミキリ対策には、薬剤の使用による化学的防除と、ネット設置などの物理的防除との組み合わせが必要です。今後は経過観察を行いながら、6月下旬と7月下旬ころ薬剤の散布も考えています。
クビアカ被害の抑制は、市民の理解や協力が得られているか否かで決まると考えます。これからの時期は、クビアカの活動時期です。今後も被害抑制のために三島造園としても尽力していきたいと思います。
今回ご依頼頂いたT様、いつもご協力頂く(株)栗原弁天堂様、ありがとうございました。