川越市指定記念物 笠幡浅間神社のヒヨクヒバ剪定業務
三島摩耶
こんにちは。造園業を生業として創業より130年ほど続けさせて頂いております三島造園有限会社 樹木医 三島摩耶と申します。
川越市笠間浅間神社にあるヒヨクヒバが、昨年の夏頃から枝葉の枯損が目立つようになり、診断して欲しいとご依頼を頂きました。昨年は最高気温が40℃以上の「酷暑日」が40日以上となるなど各地で記録が更新されるほどの暑さになり、当該樹木の葉枯れ症状もその影響を受けていることが考えられました。
また、平成16年3月の記念物指定後一度も剪定を実施していない(ヒアリングによる)ことから枯枝が目立っており、このような状況を改善する取り組みとして、今回は整枝剪定、枯枝の除去のご依頼を頂きました。
また、指定記念物には指定されていない、向かって右隣のヒヨクヒバの剪定も併せてご依頼頂きました。
お客様情報
エリア | 埼玉県川越市 |
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お客様名 | O様邸 |
受けたサービス | ヒヨクヒバ(2本)剪定業務 |
作業人数 | 6人(樹木医1名) |
作業時間 | 1日 |
ビフォー・アフター
ビフォー
アフター
作業内容
当該樹木は、浅間神社内の富士塚(築山)の上に立っており、高所作業車も入れない場所だったため、二連梯子をかけ、「差し込み」と呼ばれる長い丸太を斜めに樹木に立て掛け、そこに梯子を垂直に立てて取り付け、剪定を行いました。
ヒヨクヒバは、枝葉が茂って樹冠内部に日が当たらないと、内部の枝葉が枯れ込んでしまう一方、強く剪定すると枯れ込む場合があるので丁寧に透かし剪定を行うことが重要です。
天然記念物のヒヨクヒバは、風格を損なわないよう、枯枝、立ち枝、絡み枝などを取り除きながら樹形を整えていく剪定を行いました。
担当者のまとめ
今年も昨年以上に厚い夏が予想されています。このヒヨクヒバは樹齢80年以上におよび(推定)川越市でも大きい部類に入るそうです。剪定後は、しばらく経過観察を行い、本樹木の保存に少しでも貢献できればと思います。
ご依頼を頂きましたO様、ありがとうございました。