「さきたま彩花」道の会様・個人宅様のサクラの剪定作業
依頼内容
当社が公園の指定管理業務を行っているさきたま緑道にて、サクラの景観を守るための冬期剪定。
個人のお宅からは、大きくなりすぎたサクラの剪定のご依頼を頂きました。
お客様情報
お客様名 | ・埼玉県「さきたま彩花」道の会 ・熊谷市N様邸 ・行田市S様邸 |
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受けたサービス | サクラの剪定業務 |
さきたま緑道
作業ビフォーアフター
作業内容
さきたま緑道のサクラ並木は、武蔵水路沿いにあり、景観上重要な場所です。サクラは陽樹で、性質上剪定に弱く、強く切りすぎると腐朽菌が入り、枯枝が生じやすくなります。枝葉も十分に広げられる空間がないと日照も足りずに花付きが悪くなります。
そのため、サクラを被圧している高木の枝をくり抜いて空間を作り、サクラの枝張りを優先させる剪定を行いました。
熟練の職人と、剪定方法などの確認をしながら、作業を進めます。切り口には殺菌剤を塗布し、腐朽菌の侵入を予防しました。
春になるとさきたま緑道では、約4.5㎞にわたり、ソメイヨシノが見事に咲き出します。美しいサクラの景観を守るためにも、これからも適切な管理を心がけていきたいと思います。
熊谷市N様邸
作業ビフォーアフター
作業内容
N様邸のソメイヨシノは、昨年からクビアカツヤカミキリの被害もあり、ネットの設置や薬剤の樹幹注入などの防除対策を行っています。
サクラはとても立派で、施主様も大切に守りたいという意向がある中で、隣地に枝が伸びてしまって迷惑がかかるため、大枝を剪定しなくてはならないと悩みがあり、ご相談を受けました。
- クビアカツヤカミキリがサクラに卵を産んで、樹体内に侵入する際、木は幼虫の侵入を防ぐ防御機能として樹液を出します。
- その樹液に幼虫が取り込まれることにより、幼虫が死にます。
- その樹液をたくさん出すためには、木が元気でなくてはなりません。
- 木が元気であるためには、枝葉をできるだけ多く残して、光合成をして、エネルギーを蓄えなくてはいけません。
という理由です。
施主様は、樹形をコンパクトになさりたいとのことでしたが、クビアカ防除を行っていることを考慮し、ご納得して頂きました。
キノコが付いている枝や、枯枝はついていても何もいいことはないので切除し、殺菌剤を塗布しました。
隣地に張り出していた枝は、大きく剪定しましたが、上方の枝葉は可能な限り多く残し、全体の樹形もバランスよく仕上げました。
行田市S様邸
作業ビフォーアフター
作業内容
S様邸のソメイヨシノは、ご夫婦が一緒に植えた記念樹ということで、とても大切になさっていました。しかし、枝が伸びてしまったため少し剪定をしてほしいとのご依頼を頂きました。
施主様が心配されていたことは、「桜伐る馬鹿梅伐らぬ馬鹿」という言葉があるため、サクラを剪定してしまってよいのか?ということでした。
「桜伐る馬鹿梅伐らぬ馬鹿」の意味とは、サクラは切るとそこから腐りやすくなるので切らない方がよく、ウメは切らないと無駄な枝がついてしまうので切った方がよいとされることです。
ソメイヨシノは腐りやすい樹種ですが、他の樹木と一緒で剪定は必要です。サクラの剪定、徒長枝・枯死剪定には次のような目的があります。
- 病害虫の被害を除去し、その拡大を防ぐ。
- 通風・採光をよくし、病害虫の発生を防ぐとともに、花芽分化を促進する。
- 枝を更新し、樹体の若返りを図るとともに、花芽の数を多くする。
- 樹形を整え枯枝等を除去することにより、開花時期の景観を保つ。
そして、剪定の時期や切るべき枝を見極めることが非常に重要となってきます。剪定時期は、冬季に行います。それは、樹体が休眠中で、水を吸い上げていないので、切り口から腐朽菌が入りにくいからです。
当社では、作業の前に道具のアルコール消毒を行い、切り口にはラックバルサンやキニヌールなどの薬剤を塗ります。こうして、傷口から腐朽菌が入るのを防ぐのです。
担当者のまとめ
サクラはカエデ類ほどではありませんが、樹液の活動が早いため、12月~1月に剪定した方がよい樹種です。今回剪定のご依頼を受けたサクラももう、花芽が少し大きくなっていました。
街の景観や、お客様が大切になさっている桜を守るお手伝いができるよう、「木を傷めない剪定」、「木と人が心地よく共存できる剪定」を心掛けていきたいと思います。
ご依頼を頂きました、N様、S様ありがとうございました。