行田市斎条内 埼玉県住宅供給公社様 防除対策業務
ご依頼の内容は、埼玉県住宅供給公社様管轄の行田市にある市営住宅団地にて、団地内にあるソメイヨシノ5本が特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の被害を受けているため、対策を講じてほしいとのご依頼を頂きました。
5本あるうちの1本は被害の程度が激しいため伐採することとなり、残りの4本は薬剤による防除をさせて頂くこととなりました。
お客様情報
エリア | 行田市斎条 |
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お客様名 | 埼玉県 住宅供給公社様 |
受けたサービス | クビアカツヤカミキリ防除対策業務 ソメイヨシノ4本 薬剤樹幹注入・薬剤散布作業 |
作業人数 | 2人 |
作業時間 | 2時間 |
作業ビフォー・アフター
作業内容
今回、施工を行うソメイヨシノ4本にはまず、ウッドスターによる薬剤の樹幹注入を行います。ウッドスターはクビアカツヤカミキリの幼虫に安定した駆除効果を示す薬剤として登録されています。
薬剤の樹幹注入を行うには、樹体にドリルで穴をあけます。あける箇所は幹の地際部。深さは6㎝程度。導管まで薬剤が届くようにし、そこに薬剤を注入することで、木が蒸散する力によって薬剤を樹体全体に行き届かせます。樹体内に浸透した薬剤を、幼虫が摂食することで駆除します。
注入孔にはトップジンMペーストとカットバスターで蓋をし、孔から腐朽菌が侵入しないように処理します。
樹の外側からは薬剤の散布を行います。こちらもクビアカツヤカミキリ幼虫の食入防止に高い効果を発揮する登録農薬です。
当初、クビアカツヤカミキリの成虫は高さ2.0mくらいまでに多く飛来してくると言われていましたが、実際は2.0mよりも高い位置からフラスを確認することが多いです。葉にはかからないよう注意し、なるべく高い位置まで幹散布を行います。
作業後は、周囲のフラスを綺麗に掃除し、新しいフラスの排出が確認できるようにします。
ウッドスターの効果が効いてくるのは、だいたい1カ月程度だと言われています。
樹は本来、害虫などに侵入された際は樹液などを出し、侵入してくる害虫から身を守ります。このソメイヨシノも樹液を出し、防御したと思われる痕跡が見られました。
来年は、5月頃クビアカガードネットを設置し、幼虫駆除、成虫駆除、捕殺などを複合的に組合せ、有効な防除を検討しつつ、3~4年ほどかけて根絶してきたいと考えています。
担当者のまとめ
成虫が孵化して、産卵する時期は脱しましたが、幼虫は休眠する11月頃まで樹体内の材を食べ続けます。ウッドスターは若齢幼虫には効果がありますが、材の奥まで侵入した老齢幼虫や蛹化した幼虫には効果がありません。
まずは、なんといっても早期発見、早期対応が重要です。そして、クビアカツヤカミキリの生活史にあった防除方法を行う必要があります。
今回、ご依頼下さった埼玉県住宅供給公社様には、防除の重要性をご理解頂き業務を行わせて頂くことができました。サクラを守りたいと思って下さる方たちのためにも、今後も継続的にクビアカツヤカミキリの防除を行わなければならないと考えます。
ご依頼下さいました埼玉県住宅供給公社様、ありがとうございました。